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子育て中の働き方は変えるべき?

子育て中の働き方は変えるべき?育児とキャリアを両立するポイント

働き方

2024.12.22

子育てとキャリアの両立は、多くの働く保護者が直面する大きなテーマです。

「家庭を優先したいけれど、仕事も続けたい」「収入を維持しながら、子どもとの時間を確保したい」といった悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

実際、子育て中の働き方を見直すことは、家族との関係を深めるだけでなく、キャリアにおいても新たな選択肢を生み出すきっかけになります。

本記事ではアンケート結果をもとに、現代の保護者が抱える課題と、育児と仕事をバランスよく両立させるためのポイントを詳しく解説します。

子育て中の働き方を200名にアンケート実施

「子育て中の働き方に満足していますか?」という問いを中心に、200名の保護者にアンケートを実施しました。

調査対象は子育て中の正社員やパートタイム勤務者、さらには起業家やフリーランスの方々まで幅広い層に及びます。
このアンケートからは、働き方を変える必要性を感じている方が多い一方で、具体的な方法に悩む声も多く聞かれました。

ここでは、アンケート結果をもとに、働き方の現状や保護者が感じている課題について詳しく紹介していきます。

調査の概要

調査概要:子育て中の働き方に関する調査
調査期間:2024年12月14日~12月15日
調査機関:自社調査
調査方法:インターネット調査
調査対象:20~50代の男女
調査人数:200人(男性46人・女性154人)

今回の調査は、子育て中の働き方に関する実態を把握するため、2024年12月14日から12月15日にかけてインターネットを通じて実施しました。調査対象は、20~50代の子育て中の男女200人で、内訳は男性46人、女性154人です。

回答者には、現在の働き方に対する満足度や課題、理想とする働き方について尋ねました。

総評として、多くの回答者が「時間的な制約」「職場の理解不足」といった現状の課題をあげる一方で、「働き方を柔軟に変えることで、育児と仕事のバランスを改善したい」という前向きな意見も多く見られました。

特に、起業やフリーランスといった働き方に関心を示す人が一定数いた点が注目されます。この調査から、働き方の見直しが両立のカギになることが浮き彫りになりました。

子育て世代が選んでいる就業形態は?

子育て世代が選んでいる就業形態


今回の調査では、子育て世代が選んでいる就業形態についても詳しく尋ねました。その結果、最も多かったのは「正社員」で、200人中114人(40.9%)がこの形態で働いていることがわかりました。

一方で、「パート・アルバイト」は60人(21.5%)、「フリーランス・自営業」は57人(20.4%)と、柔軟な働き方を選ぶ人も一定数存在しています。

また、「専業主婦・主夫」として家庭に専念している人は27人(9.7%)、「契約社員・派遣社員」は21人(7.5%)という結果になりました。

この結果から、多くの子育て世代が安定した雇用形態を維持しながらも、柔軟性を求める働き方を選ぶ傾向が見られることがわかります。

特に、フリーランスや自営業を選んでいる人たちは、働き方をコントロールできる点に魅力を感じているようです。これらの選択肢は、育児とキャリアを両立させるための重要なヒントとなるでしょう。

子育て中に働き方を見直した経験がある方は9割以上

子育て中に働き方を見直した経験


調査によると、子育て中に働き方を見直した経験があると答えた人は全体の9割以上にのぼり、183人(91.2%)に達しました。

一方で、「見直した経験がない」と答えた人はわずか17人(8.8%)でした。この結果から、育児と仕事の両立を図る上で、多くの親が現状の働き方に疑問を感じたり、改善を模索したりしていることが明らかです。

見直しのきっかけとしては、「育児にもっと時間を割きたい」「通勤時間を短縮したい」「収入の確保を優先したい」といった理由が多くあげられていました。こうした背景から、柔軟な働き方や、自分で働き方をコントロールできる環境がますます求められていることが伺えます。

子育て中に働き方を見直した理由とは?

子育て中に働き方を見直した理由


子育てを機に働き方を見直す人は少なくありません。アンケートの回答から、働き方を見直した理由には共通するテーマが見えてきます。

それは「子どもとの時間を大切にしたい」という思いと、「家庭の事情に合わせた柔軟な働き方の必要性」です。

以下では、具体的な理由をいくつかのポイントに分けて解説します。

子どもとの時間を確保したい

    多くの回答者が子どもとの時間を優先したいと感じ、働き方を見直しています。

    たとえば、以前はキャリアアップを目指して長時間労働をしていたが、子どもが生まれてからは残業を減らし、昇進に対する積極性を控えるようになったというケースがありました。

    また、「子どもの成長をそばで見守りたい」という理由から、短時間勤務や在宅勤務を選ぶ人もいます。

    これまで長時間労働が当たり前でしたが、子供の成長を間近で見たい、一緒に過ごす時間を増やしたいという思いから、働き方を見直すことを決意しました。(30代・女性)

    柔軟な勤務形態へのニーズ

    家庭の状況に応じて、より柔軟な働き方を選ぶ人が増えています。

    夜勤のある仕事から日勤のみの仕事へ転職したり、通勤時間の短縮を目的に在宅勤務や自宅近くの職場を選んだりするケースがあげられました。

    また、フレックスタイム制や短時間勤務の制度がある職場への転職を検討する人も多く見られます。

    出産前は、自宅から通勤で1時間半かかる場所で正社員として働いていたのですが、急な保育園からの呼び出しにすぐ迎えないこと、数年後に時短勤務が終了すると、私の帰宅が19時半頃になってしまい学童のお迎えに間に合わないことから、自宅近くでの転職を決めました。(30代・女性)

    子どもの体調や家庭の事情への対応

    子育て中の働き方の見直しには、子どもの体調不良への対応が深く関係しています。

    具体的には、「子どもが体調を崩しやすく、急な休みが必要になるため、在宅勤務を増やした」という意見や、「保育園の送り迎えが難しくなり、転職を余儀なくされた」というケースが多くみられました。

    特に、ワンオペ育児や双子育児といった特別な事情を抱える家庭では、さらに柔軟な働き方が求められます。

    子供がいきなり体調を崩してしまい迷惑をかけることが多くなったので、時短勤務や在宅での勤務を増やすようにしました。(30代・女性)

    育児と家事の両立

    夫婦で家事や育児を分担するために、働き方を調整するケースも増えています。

    たとえば、残業のない職場に転職したり、夫婦で勤務時間を調整して送り迎えや行事に参加したりなど、家族全体で育児を支える仕組みを作るための選択が見受けられます。

    夫は残業が常態化しており、緊急時はもちろん通常のお迎えも担当できないため、ほぼ残業がなく定時退社が基本で、子育て支援が充実している会社に転職した。(30代・女性)

    職場環境の改善や転職の必要性

    アンケートでは、子育て中の働き方を見直す際、職場環境の影響も大きいことが明らかになりました。

    「子どもの体調不良で休むたびに始末書を求められる職場では働き続けられない」といった声や、「育児と仕事を両立しやすいフルリモートの職場に転職した」という意見がありました。

    子育てをしながら働くことは簡単なことではありません。働き方を見直す背景には子どもへの思い、家族との時間、そして自身の健康や生活の質を守りたいという強い意志が反映されています。

    企業側にとってもこうした親世代のニーズを理解し、柔軟な働き方を提供することが、優秀な人材の定着や採用につながるでしょう。

    最初正社員として働いていたのですが、双子を妊娠、出産したのをきっかけに育児にかかる時間が膨大に増えました。夫も協力はしてくれていますが急に子供が体調を崩したりすることもあり雇用形態を一年更新の契約社員に切り替えてもらいました。パートだとお給料が格段に下がってしまうため今後の養育資金が必要なこともあり会社と相談し、契約社員として会社に残れる形にしてもらいました。(40代・女性)

    子育てと仕事を両立するうえで課題になっているのは?

    子育てと仕事を両立するうえでの課題


    子育てと仕事を両立する際、多くの家庭がさまざまな課題に直面しています。

    アンケート結果によると、最も多かった回答は「子どもの体調不良や行事への対応」(74人/37.0%)で、多くの親が急な病欠や学校行事への対応に悩んでいることがわかります。

    次いで「時間不足(家事・育児・仕事のバランス調整)」(63人/31.5%)があげられ、日々のスケジュール管理や時間のやりくりが大きなストレスとなっているようです。

    また、「職場の理解不足」(28人/14.0%)や「保育施設の確保」(17人/8.5%)といった、外部環境に起因する問題も少なくありません。「収入減やキャリア停滞の不安」(9人/4.5%)、「家族の協力不足」(7人/3.5%)など、家庭内外でのサポート不足が課題と感じている人もいます。

    これらのデータから、多くの親が「子ども中心の生活」と「キャリア形成」のバランスに苦労している現状が浮き彫りになっています。

    どの課題も根本的に解決するためには、周囲の理解とサポートが欠かせません。

    子育て世代が考える理想の働き方

    子育て世代が考える理想の働き方


    子育てと仕事を両立するために、どのような働き方が理想とされているのでしょうか。アンケート結果をもとに、現代の子育て世代が求める働き方を見ていきます。

    最も多かった回答は「在宅勤務やフレックスタイムなど柔軟な就業形態の会社員」(75人/37.5%)で、時間や場所に縛られない働き方が支持されています。

    次いで、「子育て期間は時短勤務やパートタイムで無理なく働く」(60人/30.0%)があげられ、多くの親が無理なく両立できる選択肢を求めていることがわかりました。

    さらに、「フリーランス・自営業など自分で働き方をコントロール」(41人/20.5%)を希望する声も多く、自立した働き方に魅力を感じる人が増えているようです。一方で、「専業で子育てに専念した後に復職」(17人/8.5%)といった、ライフステージに合わせた柔軟な働き方を望む人も見られました。

    このような結果から、子育て世代は「柔軟性」と「選択肢の多様性」を重視していることが見てとれます。

    また、「フリーランス」や「自営業」を選ぶ人が一定数いることから、起業を通じて自分らしい働き方を実現したいという意識も高まっていることがうかがえます。

    子育て世代が理想とする働き方を実現するためには、企業側のサポートだけでなく、個人の働き方の選択肢を広げる制度や文化の整備が必要です。

    柔軟な働き方の提供や、起業を支援する環境の整備が今後の重要な課題といえるでしょう。

    子育てと仕事を両立するためのコツ

    子育ての大変さは誰もが認めるところですが、仕事との両立となるとさらなる努力が必要です。しかし、適切な準備と工夫があれば、充実した育児と仕事生活が送れるでしょう。

    ここでは、働くパパ・ママが実践している効果的な両立のコツをご紹介します。

    スケジュールを柔軟に調整する

    子育てと仕事を両立するには、スケジュール管理が重要です。勤務時間や出勤日数を調整できる職場環境や制度を活用し、自身や家族の事情に応じて無理のない対応を心掛けましょう。

    たとえば、子どもの体調不良や学校行事に合わせてリモートワークを選ぶことや、フレックス勤務を導入している企業への転職もひとつの選択肢です。

    また、家庭内では家族との協力体制を整え、育児や家事を分担することで余裕を持った生活が実現できます。

    働き方に自分なりのルールを作る

    仕事と家庭のバランスを保つために、自身の生活状況に合ったルールを設定することが大切です。

    「平日は勤務時間内に業務を終える」「行事やお迎えがある日は時短勤務に切り替える」など、明確な基準を持つことで負担を軽減できます。

    出産後のキャリア再構築やブランクの解消を考える際も、無理のない雇用形態や労働時間を選択することが重要です。これにより、子育てと就業を継続的に両立できる環境を構築できるでしょう。

    効率的な家事の工夫や時短家電の活用

    家庭での家事負担を減らすために、時短家電や家事代行サービスの利用を検討しましょう。

    平日の忙しい時間には食器洗い乾燥機やロボット掃除機を活用することで、子どもと過ごす時間を確保できます。

    また、家族での家事分担をルール化することで、夫婦の一方だけに負担が集中するのを防げます。育児にかける時間を充実させつつ、仕事との両立を実現するために工夫を凝らすことも重要です。

    行政や民間のサービスを利用する

    子育て世代を支援する行政や民間サービスを上手に活用することも、育児と仕事を両立するコツです。

    たとえば、一時保育やベビーシッターの登録をしておくことで、急な出勤が必要な場合にも柔軟に対応できます。

    また、民間企業が提供する家事代行サービスや子育てイベントに参加することで、家事や育児の負担を減らせます。これらのサポートを利用することで、家庭と仕事のバランスを保つ余裕が生まるでしょう。

    子育てしながらでも働きやすい仕事を選ぶ際のポイント

    子育て中の方が仕事を探す際には、通常の就職活動とは異なる視点での検討が必要です。育児と両立できる職場環境や働き方の特徴を知ることで、より良い選択が可能になります。

    ここでは、仕事選びで特に注目したいポイントをまとめました。子育てと仕事の両立を希望する方は、ぜひおさえておきましょう。

    無理なく働けるか

    出産後の生活では、無理なく働ける雇用形態や労働条件を選択することが重要です。フルタイム勤務が難しい場合は、パートタイムや派遣社員として短時間勤務を選ぶと良いでしょう。

    また、在宅勤務やフレックス制度が導入されている企業であれば、子どもの成長に合わせた柔軟な働き方が可能です。

    自宅近くの勤務先や保育園の近くに通える仕事を選ぶことも、家庭とのバランスを取りやすくするメリットがあります。

    子育てに理解がある企業か

    子育てと仕事を両立するためには、企業の理解が欠かせません。育休や時短勤務の取得実績があるか、保育園のお迎えや行事に柔軟に対応できる職場環境かをチェックしましょう。

    特に、共働き家庭が増えている現代では、男性も含めた育児支援制度が充実している企業が増えています。

    求人情報をよく確認し、育児中の社員をサポートする具体的な取り組みがあるかを見極めることが重要です。

    将来性があるか

    子育て期間中であっても、キャリアの将来性を考慮した仕事選びが求められます。

    育児中は短時間勤務を選択し、子どもが3歳を過ぎたタイミングでフルタイム勤務に切り替えるなど、段階的にキャリアを積む方法もあります。

    また、自由度の高いフリーランスや起業といった選択肢も検討可能です。継続してスキルを磨くことで、収入アップやキャリア形成の可能性を広げられるでしょう。

    自分の経験や得意なことが活かせるか

    自分の経験や得意なことが活かせる仕事を選ぶことで、働く意欲が高まり、職場での満足度も向上します。

    過去の職務経験やスキルを活かせるポジションを探すことで、仕事に対する自信や達成感を得やすくなります。

    また、自分の強みを活かせる環境は、効率的に働けるだけでなく、キャリアの成長にも繋がります。自己分析を行い、自分に最適な職種を見極めることが成功の鍵です。

    もし、女性が活躍できる分野で経験やスキルを最大限に活かせる新しいキャリアを探しているなら、「AGOセラピストスクール」がしっかりサポートします。私たちのスクールには、未経験からでも安心して始められるカリキュラムと、学べる環境があります。

    経験や知識のない女性がファンに囲まれる人気セラピストとしてキャリアを築いています。キャリアと子育てを両立させる第一歩を踏み出しましょう。

    まとめ

    子育てとキャリアの両立は、確かに容易な道のりではありませんが、決して不可能なことではありません。大切なのは、自分なりの「両立」の形を見つけることです。

    時には従来の働き方を見直し、新しい選択をする必要があるかもしれません。しかし、それは必ずしもキャリアの後退を意味するわけではありません。むしろ育児経験で得られる時間管理力や問題解決能力は、職場でも大きな強みとなります。

    完璧を求めすぎず、周囲のサポートを受けながら、柔軟に環境に適応していくことで、子育ても仕事も充実したものにできるでしょう。