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フルタイム勤務での子育ては後悔する?

フルタイム勤務での子育ては後悔する?原因は?知っておきたい心得

働き方

2024.10.11

フルタイム勤務をしながらの子育ては、現代の多くの親にとって一般的な選択肢です。しかし、その中で抱える悩みや後悔も少なくありません。

そこで本記事では、フルタイム勤務の親が抱える後悔の理由や、それを克服するためのポイント、子育て中のワーママが後悔しないための選択肢を解説します。

日々の忙しさの中で心に余裕を持ち、幸せな育児を実現するための参考にしてください。

フルタイム勤務での子育てで後悔する理由

フルタイムで働きながら子育てをする中で、親が感じる後悔の理由はいくつかあります。

子どもとの貴重な瞬間を逃してしまったり、心の余裕がなくなることでストレスを感じたりと、さまざまな要因が影響しているためです。

まずは、具体的な後悔の理由を探り、なぜそのような感情が生まれるのかを見ていきます。

「初めての瞬間」を見逃してしまう

フルタイム勤務の母親として子育てをしていると、子どもが成長する中で訪れる特別な瞬間、たとえば初めて歩いたり、言葉を覚えたりといった瞬間を見逃してしまう方が多いようです。

これらの「初めての瞬間」は、親として一緒に喜びを分かち合いたい大切な経験。しかし、仕事に追われる日々の中ではこうした瞬間に立ち会えないことが多く、後悔の念が募ることも。

「もっとそばにいたかった」という感情は、子育てをしているママにとって非常に辛い気持ちです。そのため、仕事や家庭の優先順位を見失い、自身の生活や幸せに疑問を持つ方もいます。

寂しい思いをさせていると感じる

フルタイムで働いていると、子どもに寂しい思いをさせているのではないかと不安になる方は少なくありません。

特に、仕事で忙しい時間帯に子どもが保育園や幼稚園に預けられ、一人で過ごさせる時間が多くなると、愛情を注ぎきれていないと感じる瞬間が増えるようです。

また、「仕事が忙しくてお迎えが遅くなりがち」「子どもを待たせているのが辛い」という声もよく耳にします。

このような思いが積もることで、罪悪感や後悔が生まれ、心の中に重いストレスを抱えるのかもしれません。

特に、子どもが成長していく家庭で自分が一緒にいられない時間が多いと、家庭や育児への責任感が強くなりより一層心が苦しくなるようです。

疲れからイライラしやすくなる

育児と仕事を両立させようと心身の疲労が蓄積されると、イライラしがちになります。

仕事から帰宅した後も家事や育児に追われる中、心に余裕がなくなることで、子どもに対する接し方にも影響が出ることがあります。

気づかないうちに無理をしてしまい、ストレスを子どもにぶつけてしまうという方も。

フルタイムでの勤務は収入を得るために必要ですが、その影響で家庭や育児においての自分の役割を全うできていないと感じることが、さらなるストレスとなるのです。

仕事や家事が中途半端になる

フルタイム勤務をこなす多くのママは、仕事のパフォーマンスを維持しながら家事や育児をこなさなければならないと感じています。

時間は誰にでも平等に与えられているため、どちらも中途半端になってしまうと、そんな自分を責める傾向があります。

特に育児に関することは母親としての感情も伴うため、その結果に対する後悔は深刻です。

「もっと時間があれば…」と思っても、生活環境の中で両立するのが難しい現実があります。これにより子育てへの後悔が募り、自分自身の精神的な余裕も失われてしまう方が多くいます。

大切な行事に参加できないことがある

フルタイム勤務だと、どうしても子どもの成長過程での大切な行事やイベントに参加できないことも多く、これが後悔の一因となります。

運動会や発表会、七五三など、特別な瞬間を見逃してしまうことで、親としての自分を責めてしまいがちです。このような経験は、家族との絆が薄れてしまうのではないかという不安を生むため、育児への後悔がさらに強くなります。

精神的に追い込まれる

フルタイム勤務をしながら育児を行うことは、精神的に大きな負担をともないます。

ストレスやプレッシャーが積み重なる中で、自分自身のケアが後回しになり、結果的に心身ともに疲弊してしまいやすいです。

このような状態が続くと、仕事や子育てに対する後悔が強くなり、日々の生活に影響を及ぼすことも。特に育児中の母親は自身のキャリアや家庭との両立に悩む中で、他人と比較することで、さらに自分を追い込んでしまうことがあります。

「自分は十分にやれていないのではないか」と感じることで自己評価が下がり、孤独感や無力感に苛まれる人も少なくありません。

こうした負のスパイラルに陥るとさらにストレスを感じやすくなり、自律神経失調症やうつ病といった健康に支障をきたすケースもあるのです。

フルタイム勤務での子育てを後悔しないポイント

子育て中のワーママが後悔しないためには、意識的に工夫をすることが重要です。限られた時間をどのように使うかが、子どもとの関係や親としての満足度に大きく影響します。

続いては、忙しい中でも心がけるべきポイントや、充実した親子の時間を持つための具体的な方法を紹介します。

子どもと過ごす時間を少しでも作る

フルタイム勤務の中でも、子どもと過ごすための時間を意識的に作ることは、親子の絆を深める大切なステップです。

仕事から帰った後や週末に、ほんの少しの時間を確保するだけでも遊びや会話を通じてお互いの気持ちをつなげることができます。

たとえば、夕食の準備をしながら一緒にお手伝いをしてもらったり、寝る前に絵本を読んだりすることで、心の距離を縮められます。

こうした時間を意識的に作ることで後悔の念を減らす効果も期待できます。たとえ短い時間でも、その一瞬がかけがえのない宝物になるのです。

時間ではなく質で考える

育児においては「時間の長さ」だけでなく「質」が極めて重要です。たとえ子どもと一緒に過ごす時間が短くても、その間に心を込めた関わりを持つことで、子どもは深い愛情と安心感が感じられます。

忙しい日常の中、たとえば食事中やお風呂の時間に子どもと真剣に話をしたり、一緒に遊んだりしましょう。

日常の些細な時間でも、コミュニケーションを育むことは可能です。質の高い時間を意識して持つことで育児への満足感が増し、子どもとの関係もより良いものになります。

日々の生活の中で小さな幸せを見つけることが、長期的には大きな幸せにつながるでしょう。

写真や動画で成長を記録する

子どもの成長を写真や動画で記録することは、育児の中で非常に有意義です。

特にフルタイム勤務で忙しい時こそ特別な瞬間を逃さないために、写真や動画を撮ることが役立ちます。たとえば、子どもの初めての言葉や、運動会での頑張る姿を収めることで、後から振り返る楽しみが増えます。

こうした思い出を子どもと一緒に見ることで、その瞬間を再び共有することができます。

また、我が子の成長記録は、日々の忙しさの中でも親としての喜びを再確認できる宝物にもなります。

休日は一緒に全力で楽しむ

休日は家族と過ごす貴重な時間です。この機会を最大限に活用して子どもと一緒に全力で楽しむことで、家族の絆を強化しましょう。

公園で遊んだり一緒に映画を観たりして、思い出に残る瞬間を創り出すことができます。

特に、平日の忙しさから解放されるこの時間は、家族全員にとってのリフレッシュタイムです。日常生活に楽しみを加え、家族全員が幸せを感じる時間を設けることも大切です。

フルタイム勤務での子育てがきついときの対処法

フルタイム勤務をしながら子育てをすることは、多くのワーママにとって大きな挑戦です。

仕事と育児の両立には時間や体力、そして精神的な負担がかかり、時には「もう無理かもしれない」と感じることもあるでしょう。

しかし、適切な対処法を取り入れることで負担を軽減し、よりバランスの取れた生活を送ることが可能です。

ここでは、フルタイム勤務と子育ての両立がきついと感じたときに実践できる具体的な方法を紹介します。

パートナーと役割を分担する

家庭内の役割をパートナーとしっかり分担すれば、育児や家事の負担は軽減できるでしょう。共働きの生活ではどちらか一方に負担が偏るとストレスが増し、結果的に家庭の雰囲気が悪化しやすいです。

役割を明確にして互いに協力し合えば家事の効率も上がり、育児にかかる時間も確保できるようになります。

たとえば、週ごとに家事を分担したり、育児のサポートを互いに行ったりすることでも負担の軽減が見込めます。

助け合えるようなパートナーシップを築くことは、育児のストレス軽減だけでなくより良い家庭環境構築の第一歩です。

時短家電や便利アイテムを積極的に使う

日常の家事を効率的に行うために、時短家電や便利なアイテムを賢く活用することが重要です。最近は次のような時短家電が人気です。

  • 洗濯機
  • 衣類スチーマー
  • 食器洗い乾燥機
  • ロボット掃除機
  • 電気圧力鍋
  • フードプロセッサー

これらの時短家電は家事にかかる時間を大幅に短縮し、その分を育児や自分自身の時間に使えるようになります。

また、便利なアイテムを使うことで、日常のストレスを軽減し、気持ちに余裕が持てます。忙しい毎日だからこそ、賢く道具を利用することが大切です。

家事を効率化することで心に余裕が生まれ、家庭の中での幸福度も高まるでしょう。

周囲のサポートを得る

家族や友人、地域のサポートを得ることは、育児において非常に大切です。時には子どもを預けたり、助けを求めたりすることで、自分自身の余裕にもつながります。

特に共働き家庭では他人に手を借りることが大切で、周囲を頼ることで育児のストレスを和らげることができます。

自分一人で抱え込まず、周囲とのつながりを大切にすることが、育児を楽にするポイントです。

定期的に「立ち止まる時間」を作る

日々の忙しさの中で、自分自身を振り返る「立ち止まる時間」を意識的に持ちましょう。

日常生活の流れに飲み込まれず自分の感情や状態を確認することで、必要な改善点やストレスの原因が見つけ出せるかもしれません。

この時間を利用して趣味やリラックスできる活動を取り入れることもおすすめです。

「そんな暇はない」と考える方も多いかもしれませんが、意識的に「自分の時間」を作り、心身のバランスを保つことが大切です。

少しでも育児や仕事に対する後悔を減らし、より充実した日々を送るためにも、ぜひ一度チャレンジしてみてください。

子育て中のワーママが後悔しないための選択肢

働きながら子育てをしていると、時には大きな決断に迫られることも。特に、どのような働き方が自分と家族にとってベストなのか悩む方は多いでしょう。

ここでは、ワーママが選択できる具体的な選択肢や、どのように自分のライフスタイルに合った働き方を見つけられるかについて解説します。

時短勤務に変更する

フルタイム勤務が厳しいと感じたら、時短勤務への変更を思い切って検討してみましょう。お金も勿論大切ですが、労働環境を見直す良い機会になるかもしれません。

また、時短勤務になることで子どもとの時間が増えるだけでなく、家事の負担軽減も期待できます。仕事と育児の両立を目指し、自分に合った選択をすることが大切です。

自宅から近い職場に転職する

通勤時間を減らすために、自宅から近い職場への転職も一つの有効な選択肢です。

通勤が軽減されることで家に帰る時間が早まり、子どもとの貴重な時間を増やすことができます。また、通勤の負担が軽減されることで体力的な負担も軽減され、家庭での時間に充てられる余裕が生まれます。

自宅から近い職場に転職することは、ワークライフバランスを見直す良い機会にもなります。

一時的に退職して復職を目指す

育児に専念したいと考える場合、一時的に退職するという選択肢もあります。

専業主婦になることで子どもとの関係を深める時間を持つことができ、心の余裕を持つことができます。その後、落ち着いてから復職を目指せば、フルタイムや正社員も夢ではありません。

新たな環境で復帰を果たすことができれば、より良い働き方を見つけるチャンスにもなるでしょう。

働き方を根本的に見直してみる

現在の働き方が本当に自分に合っているのかを見直すことは、人生において非常に重要なステップです。

自分自身の価値観やライフスタイルに合った働き方を追求することで、より充実した人生を実現し、育児に対する後悔を減らす助けにもなるでしょう。

起業を通じて自分のペースで働きながら、家族との絆を深める新たな道を見つけることができるかもしれません。

最近は在宅勤務も増えてきているので、仕事と子育ての両立を目指す方は、起業やフリーランスという道もぜひ検討してみましょう。

以下の記事では、資格がなくても起業できる仕事について解説していますので、参考にしてください。

子育て中のワーママが抱くよくある質問

子育て中のワーママは、共通して抱える疑問や悩みが多くあります。特に、ほかのママたちが「どのようにこの難しい時期を乗り越えているのかを知りたい」という気持ちの方は多いでしょう。

最後に、子育て中のワーママがよく感じる質問を取り上げ、それに対する答えやアドバイスを提供します。

子育てで一番しんどい時期はいつですか?

ワーキングマザーが子育てで最も辛い時期は、出産後から生後1か月の頃、または里帰りを終えた後に一人で育児を始める2〜3か月の時期だと言われています。

さらに、仕事をしながら育児をする際には、帰宅後に家事や食事の準備をすることが大きな負担となります。子どもの世話や食事や家事、翌日の準備などさまざまなタスクを次々にこなさなければなりません。

一般的には、子どもが小学校の中学年に達すると、育児が楽になることが多いようです。子どもが自分でできることが増えるため、母親の負担が軽減されるためでしょう。

子育て中のフルタイム勤務の割合はどれくらい?

子育て中のフルタイム勤務の割合は地域や業種によって異なりますが、厚生労働省によると、2015~2019年時点で出産後にフルタイム勤務を再開する母親の割合はおおよそ8割とされています。

特に、子どもが幼稚園や保育園に通い始める時期には、フルタイムで働く母親が多く見られます。

参考:第一子出産前後の妻の継続就業率・育児休業利用状況|厚生労働省

一方で、フルタイム勤務が難しいと感じる母親も多く、約4割の母親がパートタイムや時短勤務を選択しているというデータもあります。これには、育児と仕事の両立の難しさや、家族のサポート体制が影響しているようです。

最近では企業によるフレックスタイム制度やテレワークの導入が進んでおり、働く母親たちが育児と仕事を両立させやすい環境が整いつつあります。

それでも、子育て中のフルタイム勤務は多くの課題がともなうため、各家庭が自分たちのライフスタイルに合った働き方を模索している状況といえます。

まとめ

フルタイム勤務をしながらの子育ては、喜びや成長を感じる一方で、さまざまな後悔やストレスを抱えることもあります。特に、子どもとの貴重な時間を確保できないことや、育児と仕事の両立による疲労感は多くのママたちが直面する問題です。

しかし、時間の使い方や家族のサポートをうまく取り入れることで後悔を減らし、より充実した子育てライフを実現することは可能です。

仕事と家庭の両立は決して簡単ではありませんが、自分自身の価値観や生活スタイルに合った働き方を見つけることで、幸福度の高い日々を築けるでしょう。

自分の心と体を大切にしながら、愛する子どもたちと素敵な思い出をたくさん作っていきましょう。