大人のための舌の正しい位置と直し方|健康への影響と改善方法を解説

大人のための舌の正しい位置と直し方

舌の位置は、健康や美容に多大な影響を与えます。しかし、低位舌や舌の誤った位置は、口呼吸や歯並びの悪化、滑舌への影響などさまざまな問題を引き起こしかねません。

本記事では舌の正しい位置の重要性と、それを直す方法について解説します。健康的な舌の位置を目指すためにも、ぜひ参考にしてください。

目次

大人のための舌の正しい位置への直し方

大人になってからでも、舌の正しい位置を意識することは健康と美しい口元の維持に大きく役立ちます。舌の位置が悪いと歯並びや顔の輪郭に影響を与えたり、無意識に口呼吸をしたりする原因になりやすいです。

大人でも取り組める舌の正しい位置への直し方を詳しく解説するので、理想の舌の位置を目指しましょう。

あいうべ体操 

「あいうべ体操」は、口腔機能を改善するための簡単なエクササイズです。口を大きく開き「あ・い・う・べ」と順に発音し、最後に舌を突き出します。

この動作により口周りの筋肉が鍛えられ、舌の正しい位置である「スポット」に誘導されやすくなります。

自宅で手軽に取り組めるため、習慣化しやすいのが魅力です。口呼吸の改善や歯列への悪影響を防ぐ効果も期待できるため、ぜひお試しください。

舌回し

舌回しは舌の筋力を向上させる効果的なトレーニングです。

方法は非常に簡単で、次の動作を参考にしてください。

  1. 口を閉じた状態で舌先を歯の内側に密着させながら円を描くように動す
  2. 右回りと左回りをそれぞれ10回ずつ繰り返す

この動きは舌の筋肉全体を活性化させ、舌が正しい位置である「スポット」に収まりやすくします。

顔のたるみ防止や口腔内の血行促進にも役立つため、美容面でも効果が見込めます。

舌回しは、顔の筋肉を鍛えることで、小顔効果を期待できるセルフケアとして注目されていますが、一部では「エラが張る」「逆効果になる」といった声も聞かれますので、以下の記事を参考にして基本的なポイントやリスクについて理解を深めてください。

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MFT(口腔筋機能療法)

 
MFT(口腔筋機能療法)は、歯科医師や専門家が指導する舌や口周りの筋肉トレーニングです。舌の正しい位置を覚えるだけでなく、嚥下や発音機能の改善も図れます。

ほかにも舌先を特定の位置であるスポットに置く練習や、嚥下の際に舌が正しく動く方法も理解できるでしょう。

この療法は個別の状態に基づいて行われるため、低位舌や歯並びの問題の改善が期待できます。

歯列矯正

歯列矯正は低位舌や歯並びの悪化を根本的に解決する方法の一つです。

低位舌とは舌が正常な位置よりも低くなっている状態のことで、正常な舌の位置は、舌の先端が上顎の前歯の裏側から少し奥に位置し、舌の表面が口蓋(こうがい)に触れている状態です。

低位舌では舌に力が入っていないため舌全体が盛り上がっておらず、舌と口蓋の間にすき間ができています。

特に舌のポジションが正しい位置に収まらない原因が、開咬や出っ歯などの歯列不正である場合、矯正治療はおすすめです。

矯正装置やマウスピースを使いながら舌のポジションが正しい位置に保つことでことで、治療効果を最大限に引き出します。歯科医と連携することで、後戻りを防ぐ計画的な治療も期待できます。

小顔矯正

小顔矯正は美容目的で舌や顔周りの筋肉にアプローチする施術です。舌の位置が顔の歪みやたるみに影響を与えている場合は、小顔矯正施術が人気です。

専門の施術者が顔や顎周辺を調整し、舌が「スポット」に収まりやすい状態を作ります。

顔の印象が変わるだけでなく舌の位置の安定化や口呼吸改善にもつながるため、定期的に施術を受けることが推奨されます。

小顔整顔専門サロン AGO TOKYO SALON」では全身的なアプローチが、口腔機能の改善や維持に効果的であると考えています。舌は単に口腔内の器官ではなく、舌骨筋群を介して体幹の筋肉群、特に起立筋群と密接につながっています。顎のアライメントや全身のバランスの崩れをやさしいタッチで本来あるべき位置へと整えていきます。

正しい舌の位置とは?

正しい舌の位置を理解し維持することで口腔内の健康を保つだけでなく、顔全体の印象も変わる可能性があります。

ここでは、正しい舌の位置とはどのようなものなのか、その基本をわかりやすく解説します。

舌の正しい位置「スポット」

舌の正しい位置は、上顎の前歯のすぐ裏側にある「スポット」と呼ばれる部分です。この位置に舌先を置くことで口腔内のバランスが整い、鼻呼吸がスムーズになります。

舌全体が上顎に密着している状態が理想であるため、この位置をキープすることで滑舌や歯列に良い影響を与えます。

スポットの感覚を覚えるためには、セルフチェックやトレーニングがおすすめです。

間違った舌の位置「低舌位」の特徴

低位舌は舌が下顎に位置する状態を指します。この状態では、口呼吸が増え、顔がたるみやすくなるなどの悪影響が出ることもあります。

また、舌が気道を圧迫し、いびきや睡眠時無呼吸症候群のリスクも高まります。歯並びや嚥下機能の悪化、唾液分泌量の減少による口腔内の乾燥も、低舌位が要因になりやすいです。

特に、唾液が不足すると口腔内の細菌バランスが崩れ、健康を害するリスクが高まります。

このように、低位舌は単なる一時的な状態ではなく、全身の健康に影響を及ぼす可能性があるため、早めの対処が重要です。

舌の正しい位置のセルフチェック方法

自分の舌が正しい位置にあるかは、次のセルフチェックで確認できます。

  1. リラックスした状態で口を軽く閉じる
  2. 舌先が前歯の裏側(スポット)に触れているか確認する
  3. 舌全体が上顎に密着しているか意識する
  4. 唾を飲み込む際に舌が上顎に吸い付く感覚があれば正しい位置

鏡を使いながら確認すると、より正確にチェックできます。

体幹や姿勢が舌に与える影響

日常生活で姿勢が悪くなると、舌の位置がずれやすくなり、結果として口呼吸や歯並びの乱れ、さらには顎関節への負担につながることがあります。

逆に、体幹を意識して正しい姿勢を保つことで舌の動きや位置も改善され、口腔内の健康や顔のバランスが整いやすくなります。

ここでは、体幹や姿勢が舌に与える具体的な影響を紹介するので、改善したい方はしっかりチェックしましょう。

舌は体幹(起立筋群)とつながっている

舌の位置は、体幹を支える起立筋群と密接に関係しています。舌が低位にあると首や肩の筋肉に余分な負荷がかかり、姿勢が悪化しやすくなります。

逆に、正しい舌の位置をキープすることで、首から背骨にかけての筋肉のバランスが整い、体幹が安定するのです。

特に注目すべきは、舌骨下筋群が胸骨や鎖骨、肩甲骨に付着していることです。これらの骨は体幹の一部であり、脊柱と密接に関連しています。

つまり、舌骨下筋群の活動は体幹の姿勢や動きに直接影響を与えるため、舌の位置を改善することが全身の健康や姿勢にも寄与するとわかります。

口腔機能の改善は全身を意識したアプローチが重要

舌の位置を正すためには、口腔だけでなく全身を意識したアプローチが重要です。

たとえば、姿勢の改善や体幹の筋力強化を行うことで、舌が自然と正しい位置に収まりやすくなります。特に、首や肩周りの緊張を緩和するストレッチやエクササイズはおすすめです。

また、舌の動きは呼吸や嚥下とも関連しているため、全身の調和を図ることで口腔機能の向上につながります。

舌を正しい位置にできないと生じる不調

舌の位置が低いと無意識に口呼吸をしてしまい、口の乾燥や口臭の原因になりやすいです。

また、顎や首の筋肉に余計な負担がかかることで、頭痛や肩こり、さらには姿勢の崩れにつながることもあります。

続いては、舌を正しい位置にできないことで起こる代表的な不調をみていきましょう。

口呼吸になりやすい

舌のポジションが正しい位置に収まらないと、鼻呼吸が妨げられ、口呼吸になりやすくなります。口呼吸は、乾燥や細菌感染のリスクを高め、歯周病や口臭の代表的な原因です。

また、気道が狭まって酸素の取り込み効率が低下することで、集中力や体力が落ちる可能性もあります。

つまり、正しい舌の位置は自然と鼻呼吸を促し、健康的な呼吸習慣の維持に役立つのです。

顔がたるみやすい

低位舌は顔の筋肉が十分に使われなくなることで、たるみやしわの原因になります。

特に、舌のポジションが下に下がった状態が続くと口元や頬のハリが失われ、老けた印象を与えることがあります。また、口呼吸による口周りの乾燥や筋力低下も影響します。

そのため、舌を正しい位置に保ち、顔全体の筋肉を活性化させなければなりません。リフトアップ効果も期待できるため、日常生活でも正しい舌の位置を意識しましょう。

滑舌に影響しやすい

舌の位置が悪いと発音に必要な舌の動きが制限され、滑舌が悪くなることがあります。

特に、「さ行」や「た行」の発音が不明瞭になりやすいです。これは、舌の筋力や可動域が低下していることが原因です。

滑舌の悪さでコミュニケーションに自信のない方がいらっしゃれば、まずは舌のポジションを正しい位置に置いて、発音を改善させましょう。

歯並びが悪化しやすい

舌のポジションが正しい位置にないと歯列に不均一な力がかかり、歯並びが悪化する原因となります。たとえば、次のような歯列不正が挙げられます。

  • 開咬(かいこう):上下の前歯が噛み合わず、前歯に隙間ができている状態
  • 出っ歯:上の前歯が前方に大きく突き出している状態
  • 受け口:下の歯が上の歯よりも前に出ている状態

歯並びの乱れは口腔機能の低下だけでなく、見た目にも影響を与えるため、早めの改善が重要です。

舌のポジションを整えることは、矯正治療の効果を高める上でも欠かせません。

いびきや睡眠時無呼吸症候群を引き起こす

低位舌は舌が気道を塞ぎやすくなるため、いびきや睡眠時無呼吸症候群の原因になります。

睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に呼吸が止まる、または浅く・弱くなる病気です。医学的には、10秒以上息が止まる状態を無呼吸といい、1時間に5回以上無呼吸が見られる場合は睡眠時無呼吸症候群と診断されます。

特に仰向けで寝た際に舌が喉の奥に落ち込み、呼吸が一時的に止まる危険もあります。

このような状態が続くと日中の眠気や疲労感、さらには心血管疾患のリスクも高まりますが、舌の位置を正すことで気道が確保され、睡眠の質が改善されます。

舌の正しい位置に関するよくある質問

舌の位置に関するよくある疑問に答えながら、正しい位置を保つ重要性や改善方法について解説します。

気になる疑問を解消し、理想の舌の位置を目指しましょう。

舌を正しい位置にキープできないのはなぜですか?

舌のポジションを正しい位置にキープできない理由は、主に筋力不足や生活習慣に起因することが多いです。現代人は、柔らかい食事の増加や運動不足などで舌を支える筋力が低下しやすい傾向があります。

改善するためには、MFT(口腔筋機能療法)を活用した舌の筋力トレーニングや、体幹を鍛えるエクササイズや骨格矯正がおすすめです。

大人が低位舌になる原因は何ですか?

大人が低位舌になる主な原因には、幼少期の習慣や生活環境が深く関係しています。

たとえば、指しゃぶりや口呼吸が長期間続いていた場合、舌の正しい位置が定着しないことがあります。また、現代の食生活で増えている柔らかい食事の影響で、噛む力が低下し、舌を支える筋力も弱くなりがちです。

さらに、慢性的な姿勢の悪さやストレスも低位舌を引き起こす要因です。特に、前かがみの姿勢や顎を引いた状態が続くと舌が下がりやすくなり、口呼吸の原因にもなります。

まとめ

舌の位置は、健康や美容に大きな影響を与えます。正しい位置である「スポット」をキープするためには、トレーニングや矯正による治療が重要です。

特に、低位舌が原因で口呼吸や滑舌、歯列への悪影響が生じる場合、適切な対策が必要です。

口腔機能を改善するためには、全身を意識したアプローチが効果的であり、時間をかけて根本的な改善を目指すことが重要といえるでしょう。

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この記事を書いた人

「小顔整顔専門サロン AGO TOKYO SALON」代表。オールハンドで美容整形級の変化をもたらすAGOメソッド®を開発。女性の経済的、時間的自由を実現するセラピストスクールは380名以上が受講。

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