中顔面は顔のバランスを大きく左右する要素です。
中顔面とは鼻の根元(目の下)から上唇までの間を指し、ここの長さが強調されると大人っぽく見えたり、間延びした印象になったりすることもあります。
近年は、中顔面を短縮する整形が注目されていますが、切開を伴う手術には抵抗がある方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、「切らない」中顔面短縮の方法に焦点を当て、施術の選び方やポイントを解説します。美容外科での手術を検討している方や中顔面に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
中顔面短縮とは?「切らない」方法が注目される理由
中顔面短縮とは鼻の下から目の下までの距離を短く見せることで、顔のバランスを整える美容施術です。
従来は骨を削る手術が一般的でしたが、術後のダウンタイムや腫れといったリスクの面でハードルが高いと感じる方も多いのではないでしょうか。
最近ではメスを使わずに効果を得られる施術が増えており、手軽さや安全性の面からも人気が高まっています。まずはその理由を見ていきましょう。
中顔面の長さで顔の印象が変わる
私たちの顔は大きく上顔面・中顔面・下顔面の3つに分けられます。この3つの比率が1:1:1であると、整った顔の黄金比とされています。
特に鼻から上唇までの中顔面の長さは、顔全体のバランスや印象を左右する重要な要素です。中顔面が長いと成熟した印象に、短いとかわいらしい印象になるといわれています。
近年、美容外科や美容整形といった分野では、中顔面を短く見せる施術への関心が高まってきました。
中顔面の長さは骨格や筋肉、皮膚の状態などに影響されるため、メイクだけではカバーしきれない場合もあります。
顔のバランスを整えることで若々しく見える効果も期待できるため、外見をより美しく見せたいと考えている方には大きなポイントといえます。
外科手術はハードルが高い
従来、中顔面を短縮するには外科手術が必要でした。具体的には、上顎骨と下顎骨をさまざまな場所に動かす「上顎骨切り術」や、頬骨を小さくする「頬骨削り」などがあります。
しかし、これらの手術は入院が必要で、高度な技術と経験を持つ医師の判断が不可欠です。
また、手術費用も高額で、一般的に数百万円かかることも少なくありません。
さらに、顔の骨を切る手術のため神経損傷のリスクや、顔の形が変化するといった合併症の可能性もあります。
加えて、手術後は腫れや痛みが長期間続き、日常生活に戻るまでに数週間から数ヶ月かかることも珍しくありません。
このような理由から外科手術による中顔面短縮は、心理的・身体的・経済的負担が大きく、多くの方にとってハードルが高いといえます。
ダウンタイムの短さや安全性
「切らない」中顔面短縮法が注目される最大の理由は、ダウンタイムの短さと安全性にあります。
メスを使わない方法では、主にヒアルロン酸やボトックスなどの注入が挙げられます。
これらの施術は外来で30分程度で終わり、その日のうちに日常生活に戻れることがほとんどです。腫れや内出血があっても、通常は数日程度で落ち着きます。
また、体への負担が少なく、合併症のリスクも外科手術と比べて格段に低い点もメリットです。料金の面でも外科手術の数十万〜数百万円に対し、注入治療は数万〜数十万円程度と、比較的手が届きやすい価格設定になっています。
万が一イメージと違っても、ヒアルロン酸なら時間の経過とともに吸収されるため、永続的な変化に悩まされることがありません。
このような特徴が、美容に興味はあるけれど大がかりな手術は避けたいという方々の心を掴んでいるといえるでしょう。
代表的な整形で「切らない」中顔面短縮施術の種類と特徴
中顔面を短く見せる「切らない」施術には、さまざまな方法があります。
それぞれアプローチの仕方が異なり、仕上がりや持続期間にも違いがあるため、自分に合った施術を選ぶことが重要です。
ここでは、代表的な施術方法とその特徴を紹介します。「外科手術は怖いけれど、美容皮膚科での施術ならチャレンジできるかもしれない」と考えている方は、ぜひ参考にしてください。
ヒアルロン酸などの注入系
ヒアルロン酸注入は、中顔面短縮のなかでも最もポピュラーな方法の一つです。
鼻や頬、額など、ポイントとなる部位に注入することで顔のバランスを整え、中顔面を視覚的に短く見せます。
具体的には、鼻筋を高くしたり、頬の高い位置に注入したりすることで、中顔面の印象を変化させることが可能です。
ヒアルロン酸は体内に元々ある成分であるため、アレルギー反応が少なく安全性が高いのが特徴です。施術時間も15〜30分程度と短く、その日から日常生活が送れます。
ただし、効果は半年〜1年程度と一時的なため、定期的なメンテナンスが必要になります。
「プチ整形」と呼ばれるように、気軽に始められる反面、頻繁に通う必要があることも考慮しておきましょう。
最近では、フィラー(充填剤=美容医療で皮膚に注入するジェル状の軟組織注入剤)の種類も増え、目的に合わせて選べるようになってきました。
糸リフトなどのリフトアップ施術
糸リフトは、極小の突起物(コグ)が付いた特殊な糸を皮下に挿入し、たるんだ皮膚や筋肉を持ち上げる施術です。
中顔面のたるみやほうれい線を引き上げることで、視覚的に中顔面を短く見せる効果があります。
医療用の溶ける糸や溶けない糸など種類があり、持続期間は1〜3年程度といわれています。局所麻酔で行い、施術時間は30分〜1時間程度です。
メスを使う大がかりな手術と比べて、ダウンタイムが短いのが魅力ですが、軽い腫れや内出血が1週間ほど続くこともあります。
また、「切らない」とはいえ、細い針で糸を通すため、技術と経験のある医師を選ぶことが重要です。
即効性があり、その場で引き上げた効果を実感できますが、顔全体のバランスを考慮した施術計画が必要です。
年齢や皮膚の状態によって効果に個人差があるため、症例を見せてもらったり、カウンセリングで自分に合った糸の種類や本数を相談したりしましょう。
レーザー・RF(高周波)によるたるみ改善
レーザーやRF(高周波)治療は、肌の奥にある真皮層にエネルギーを届けてコラーゲンの生成を促進し、皮膚のハリを改善する方法です。
中顔面のたるみを引き締めることで顔全体のバランスを整え、中顔面を短く見せる効果が期待できます。
施術は痛みを抑える工夫がされていますが、温かさや軽い痛みを感じる方もいらっしゃるでしょう。1回あたり30分〜1時間程度で、通常は数回の施術を重ねるほど効果が高まります。
メリットは傷跡が残らないことと、徐々に自然な変化が現れることです。デメリットは、即効性に欠けることと、効果を実感するまでに時間がかかる点があげられます。
メイクで中顔面を短縮する方法
「整形はハードルが高いけれど、少しでも中顔面を短く見せたい」このような方には、メイクのテクニックを活用するのがおすすめです。
シェーディングやハイライトの入れ方、眉やリップのデザインによって視覚的にバランスを整えることができます。
ここでは、すぐに試せるメイクテクニックを紹介するので、ぜひチェックしてください。
シェーディングで影をつける
シェーディングは影をつけることで凹凸を作り、顔の印象を変える技術です。
中顔面短縮には、鼻の両脇から口元にかけて薄くシェーディングを入れるとよいでしょう。
具体的には、マットなパウダータイプのブロンザーやシェーディングパウダーを、頬骨の下から顎にかけてV字を描くように入れます。
このとき、濃すぎると不自然になるため、ブラシに少量取って余分なパウダーを落としてから優しく入れるのがコツです。
特に鼻の付け根から小鼻の横にかけて細く影を入れると、鼻が短く見える効果があります。
仕上げにシェーディングの境目をぼかしながらなじませると、ナチュラルな立体感が生まれます。
アイメイクで目の幅を狭める
アイメイクで目と目の距離を縮めると、相対的に中顔面が短く見える効果があります。
まず、アイシャドウは目頭側を濃くし、目尻に向かって薄くグラデーションを作りましょう。これにより目と目の間が近づいて見えます。
アイラインは、目頭側から描き始め、目尻は少し跳ね上げるくらいにとどめるのがポイントです。マスカラは目頭側の睫毛をしっかりカールさせて立ち上げるとさらに効果的です。
また、眉頭を通常より少し内側(鼻側)に描くテクニックも取り入れてみましょう。ただし、不自然にならないよう、眉頭は眉尻より薄めに描くことを忘れずに。
これらのテクニックを組み合わせると、目元に集中したバランスの良い顔立ちを演出できます。
チークで頬の余白を埋める
チークは単に血色を良く見せるだけでなく、顔のバランスを整える重要なアイテムです。
中顔面を短く見せるには、チークの位置と入れ方が鍵になります。
通常より少し高い位置、目の真下あたりから頬骨に沿って横長に入れるのがおすすめです。
笑顔の一番高い位置をチークの中心にし、そこから外側に向かって徐々に薄くぼかしていきます。色味は肌に自然になじむピンク系やコーラル系がおすすめです。
面積を広くとりすぎないよう注意しながら、頬の中央部分を埋めるようにチークを入れると縦長の印象を和らげることができます。
パウダーチークが苦手な方は、クリームチークを指の腹で軽くポンポンとのせる方法もおすすめです。
AGOメソッドで「切らずに」中顔面短縮が可能?
顔の印象を左右する「中顔面」の長さを変えようとする場合、外科的な骨切り手術が思い浮かぶ方は少なくありません。
しかし、ダウンタイムやリスクを考えると、できればメスを入れずにコンプレックスを解消したいものです。
AGOメソッドでは、頭蓋骨や顎関節を含む全身バランスからアプローチするため、メスを使わずに中顔面を短く見せる効果が期待できます。
骨格から中顔面を整えるAGOメソッドとは?
AGOメソッドは、「顔の歪みは体の歪みの集大成」という考えのもと、骨格や筋膜、さらに呼吸の連動を利用して全身を整えながら顔の印象を変えていく小顔矯正の手技です。
足指から背骨・骨盤、首、顎関節にいたるまで、身体全体のアライメントを正すことで、頭蓋骨や頬骨、上顎骨の位置を本来あるべきポジションへ導きます。
力任せに押し込むのではなく、やさしく呼吸に合わせて施術を行うため、痛みや大きなダウンタイムはほぼありません。
あくまで骨切りなどの外科的処置ではなく、歪んだ骨格をもとの状態に戻すというアプローチで、自然に中顔面を短く見せることが可能です。
どのように中顔面にアプローチするのか
AGOメソッドでは、まず身体全体のアライメントをチェックし、頚椎や胸郭の歪みを整えたあと、頭蓋骨の微妙な動きへと施術を進めます。
頭蓋骨の縫合部や顎関節を優しく調整し、呼吸のリズムに合わせることで骨が本来の位置へ動きやすくなります。
特に頬骨と上顎骨の位置づけは中顔面の長さを決めるカギなので、下がっていた頬が持ち上がると「実際に短く見える」変化を得られるでしょう。
強い力で施術を行わないので痛みもなく、施術後のむくみや腫れもほとんど発生しません。
骨を削らないのに効果はどのくらい続く?
AGOメソッドは骨や筋膜を土台から整える一時的なリフトアップや注入などの方法とは異なり、施術の効果が比較的長く維持しやすい特徴があります。
もちろん、日常の姿勢や噛み合わせの癖が強い場合は、再び歪みが生じる可能性はありますが、定期的なメンテナンスを受けることでリバウンドしにくく、骨を削るリスクを負わずに中顔面短縮が期待できます。
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中顔面短縮の切らない施術を比較!どれが自分に合う?
中顔面を切らずに短縮する方法にはいくつかの選択肢があります。「どれが自分に合うのかわからない」と悩む方も多いでしょう。
そのため、施術ごとの効果の違いや向いている方の特徴を比較し、自分に合った方法を見つけることが大切です。
最後に、それぞれの施術のメリット・デメリットを紹介するので、ぜひ参考にしてください。
効果・持続期間・ダウンタイムの比較
各施術の効果や持続期間には大きな違いがあります。
ヒアルロン酸注入は施術直後から効果が現れる即効性が魅力ですが、体内で吸収されるため6ヶ月〜1年程度で効果が薄れてきます。
糸リフトも即効性があり、すぐに引き上がり効果を実感できますが、1〜1年半後には定期的なメンテナンスが必要になるでしょう。
さらに、レーザーやRF治療は即効性には欠けますが複数回施術することで徐々に効果が現れ、半年~1年程度持続します。
一方、AGOメソッドは、顎の骨格や筋肉、姿勢から根本的にアプローチするため、リバウンドが少なく効果の持続性が高いのが特徴です。
骨格矯正と筋肉トレーニングを組み合わせるため効果の実感には時間がかかりますが、正しく継続することで長期的な効果が期待できます。
ダウンタイムについては、注入系やリフトアップは1週間程度の軽い腫れや内出血が生じる可能性がありますが、AGOメソッドは非侵襲的なアプローチのため、ほぼダウンタイムがないという大きなメリットも魅力の一つです。
リスク・副作用の考え方
どのような美容施術を受ける際でもリスクや副作用について正しく理解しておくことが重要です。
ヒアルロン酸注入は比較的安全な施術とされていますが、腫れや内出血、まれにアレルギー反応や血管閉塞といった合併症のリスクがあります。
糸リフトも同様に腫れや内出血に加え、感染症や非対称になるリスク、稀に神経損傷の可能性もあります。これらの施術は医療行為であるため、必ず経験豊富な医師に相談し、施術を受けることが大切です。
一方、AGOメソッドは「切らない」「注入しない」非侵襲的な施術であり、上記のようなリスクや副作用が極めて低いのが特徴です。
骨格や筋肉にアプローチするため、強い力で無理に施術を行うと筋肉痛や違和感を感じる場合もありますが、適切な圧で行えば身体への負担は抑えられます。
まとめ
「切らない」施術には即効性のあるヒアルロン酸注入から、持続性の高いAGOメソッドまで、さまざまな選択肢があります。
それぞれの方法には効果の出方や持続期間、リスクが異なるため、自分の希望や生活スタイルに合わせて選ぶことがポイントです。
また、メイクでシェーディングを工夫したり、チークの位置を変えたりすれば、手軽に印象を変えることもできます。
美容医療は一人ひとりの顔立ちや悩みに合わせたオーダーメイドの選択が大切です。信頼できるクリニックで相談し、あなたらしさを引き立てる方法を見つけてみてください。